障害のあるお子様のための家族信託の事例

2021/4/19

2021/04/19

障害のあるお子様がいらっしゃる方からのご相談です。

家族関係・財産

Cさん(78歳)は、精神に障害のあるお子様Dさん(50歳)と自宅で二人で暮らしていましたが、Cさんが病気で倒れて入院してしまいました。判断能力は十分ありましたが、体に麻痺があり、今後は病院か施設で暮らすことになりそうです。 Dさんは障害年金をもらっていますが、仕事は休職中でした。 Dさんは、Cさんの財産管理をすることはできなかったので、近くに住んでいるCさんの甥Eさんが、入院費の支払いなどを手伝ってくれていました。 財産は自宅不動産と預貯金です。

お悩み

Cさんは、とにかくDさんのことが心配で、自分が死んでも生活がなりたつようにして欲しいとのことでした。 自宅は老朽化していますし、Dさんが一人で済むには持て余すだろうとのことで、自分が死んだら売却してDさんが生活のために使って欲しいとのことでした。

解決策

Cさんに成年後見人をつけることも検討しましたが、判断能力が十分にあるとの医師の診断でしたので使えませんでした。また、Dさんは自分に成年後見人が就くのは嫌だということでした。そこで、家族信託をご提案しました。

委託者:Cさん

受託者:Eさん

受益者:Cさん、(Cさんが亡くなったら)Dさん

信託財産:自宅不動産とお金

残余財産帰属者:Eさん

ポイント解説

家族信託をすることで、Cさんが亡くなるまでの財産の管理を行っていくことができます。Cさんが亡くなった後は、Dさんのために財産の管理を行っていくことになります。 不動産の売却の権限もDさんに与えることで、自宅不動産を処分してDさんの生活のために少しずつ渡していくことができます。

この記事の監修

齊藤潔

さいとう司法書士・行政書士事務所
司法書士・行政書士・民事信託士
齊藤潔

開業以来、一貫して相続・成年後見など家族に関する法務に携わる。
家族信託や遺言など生前からの対策が必要な方への支援を行っている。

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